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飛び交う大ブーイング「恥ずべき試合」で負けた西野ジャパンの問題点とは?

 降りしきる雨を切り裂くように耳に届いた、ファンやサポーターによる大音量のブーイングを、DF吉田麻也(サウサンプトン)は当然のことだと受け止めた。

30日に行われたワールドカップ壮行試合。4月に慌ただしく発足した西野ジャパンの初陣にして、正式メンバー23人が発表される前日の最終選考会で、ロシア大会に出場しないガーナ代表に、それもわずか17人で2日前に来日した、時差ぼけに苦しんでいる主力不在の若手たちに完敗を喫した。

 

 しかも、事前に決まっていたこととはいえ、日産スタジアムのピッチでは壮行セレモニーが華やかに催され、人気音楽ユニット『ウカスカジー』の歌声が響き渡っている。試合後の取材エリアで険しい表情を浮かべた吉田は、「恥ずべき試合だったと思います」と偽らざる思いを口にした。

「勝って壮行会的なものをしてほしかった。これは間違っていると思いながら(ファンやサポーターの方々も)、セレモニーを見ていたんじゃないですか」

 開始早々の前半8分に、DF槙野智章(浦和レッズ)の不用意なファウルで与えた直接フリーキックを叩き込まれて先制を許した。後半6分にはGK川島永嗣(FCメス)が、ペナルティーエリア内で相手選手を倒して与えたPKを、ゴール中央へ豪快に決められた。

 4日前に練習を開始したばかりの3バックも、当然ながら機能したとは言い難い。中盤や前線で数的優位を作る青写真を描いていたものの、特に前半は左右のアウトサイドも下がる『5‐4‐1』状態でブロックを形成する時間帯が多く、どうしても後方に重心がかかってしまった。

 リベロとしてプレーしていた、キャプテンのMF長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)がベンチに下がった後半31分には4バックにスイッチ。前線を武藤嘉紀(マインツ)と岡崎慎司(レスター・シティ)の2トップに変えたが、ガーナの8本を上回る14本のシュートは空砲に終わった。

 日本を6大会連続6度目のワールドカップへ導いた、ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督を「座して死を待ちたくない。ワールドカップで勝つ確率を、1%でも2%でも上げたい」と見限った日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長は、独断で指揮官交代に踏み切った。

 もっとも、西野朗新監督の就任会見が行われた4月12日の時点で、チームとして活動できるのは最も早くて5月21日からになるとわかっていた。時間が極端に限られていたからこそ、西野監督はたとえけがを抱えていても、ハリルジャパンに呼ばれた経験と実績をもつ選手の招集を優先させた。

 たとえば香川真司(ボルシア・ドルトムント)は、ブンデスリーガ最終節の後半途中でピッチに立つまで約3ヵ月もの戦線離脱を強いられた。岡崎もプレミアリーグの終盤戦を欠場したまま帰国し、シーズン終盤に太ももを痛めた乾貴士(エイバル)も合宿では別メニューに終始した。

 一方で所属クラブにおいて出場機会を失い、ゲーム勘やゲーム体力を著しく減少させていた浅野拓磨(シュツットガルト)と井手口陽介(クルトゥラル・レオネサ)も招集。ガーナ戦では乾と浅野は最後までピッチに立つことはなく、長谷部に代わった井手口も信じられないパスミスを犯した。

 選手選考は監督の専権事項だが、それでも指揮官は21日から千葉県内で行ってきた合宿中に「予想以上に選手たちの状態が整っていない」と嘆いたことがあった。コンディションが整っていないのを承知のうえで、岡崎や乾、浅野らを招集したのだから無理もない。

 むしろ西野ジャパンの初陣における最大のサプライズは、昨夏にFC東京から加入したポルティモネンセSCで10ゴール12アシストと大車輪の活躍を演じ、ハリルジャパンにおけるデビュー戦だった3月のマリ代表戦でもゴールを決めた中島翔哉の落選だった。

 森岡亮太(アンデルレヒト)や久保裕也(ヘント)、堂安律(フローニンゲン)も然り。結果を残した選手が不在ならば、チームに躍動感は生まれない。後半から投入された香川も入れ込みすぎたのか、時間の経過とともにガス欠気味となり、『4‐4‐2』の左MFになってからは流れからも消えた。

「3バックとキーパーのコンビネーションや、3バック同士のチャレンジ&カバーなど、いろいろな課題が見つかった。勝ちたかった試合であることは間違いないけれども、4日間の練習でとんとん拍子に上手くいくとは思っていなかったので」

 産みの苦しみであることを強調した田嶋会長は、ハリルジャパン時代から続く不振の延長線上にあると強調することを忘れなかった。

「もともと危機感だらけでやっている。決して滑らかな道とは思っていません」

 ワールドカップの壮行試合でブーイングを浴びせられたのは、2度目の決勝トーナメント進出を果たした2010年の南アフリカ大会直前、岡田ジャパンが韓国代表に0‐2の完敗を喫して以来となる。

 このときは半ば開き直った岡田武史監督が不振の司令塔・中村俊輔を外し、システムも『4‐2‐3‐1』から『4‐1‐4‐1』に、ポゼッション型から堅守速攻型に180度変える大なたを振るったことでチームはV字回復を遂げた。
 しかし、今回はワールドカップ直前における指揮官交代という、未曽有の刺激がすでに注入されてしまった。迎えたガーナ戦で、確固たる手応えが得られなかったからか。一夜明けた31日は午前中の練習をへて午後4時に23人が発表される予定が一転して、一時的に解散することが深夜になって発表された。6月2日の離日を前に、西野ジャパンが大きく揺れている。

(文責・藤江直人/スポーツライター)


引用:飛び交う大ブーイング「恥ずべき試合」で負けた西野ジャパンの問題点とは?



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